デジタル技術で行政サービスのDXを推進し、近年ではAIを起点に食品産業領域のデータ流通、及び企業におけるシステム開発の構造的な課題解決に取り組んでいる株式会社グラファー。最先端の技術を社会実装する同社が、採用活動、特にスカウト業務において外部のAIサービス「Scout Base」の導入を決めました。一見すると、自社で採用ツールを内製することも可能に思えます。しかし、同社のHR担当である畑中様は「そこに莫大なコストを投下するメリットはない」と語ります。同社が抱えていた採用のリアルな課題と、Scout Baseを選んだ背景をお伺いしました。「月45通が限界」という現実「採用活動の課題は最初と最後。つまり、母集団形成と内定承諾率です」と畑中様は言います。特に、優秀なエンジニアを採用するための母集団形成は常に悩みの種でした。「候補者のピックアップだけは、数をどれだけ確保するかの戦いなんです。でも、担当者も限られたリソースの中で候補者対応と兼務している。そうなると、どうしてもスカウトの送付数が月40〜45通で頭打ちになってしまう。これが物理的な限界でした」過去にはRPO(採用代行)の利用も行いましたが、「単月で40万円ほどのコストがかかる上、事業状況の細かいアップデートなど情報連携の負担が大きかった」と、費用対効果の面で利用継続を断念。別のAIスカウトツールを導入した経験もありますが、「ピックアップから送付までが一体型で、どこに問題があるのか検証が難しかった。結局、使いこなせずに終わってしまったんです」と、当時の苦労をお話しくださいました。完全自動化は目指さないという同社の採用哲学様々な選択肢を検討する中で、畑中様がScout Baseに惹かれたのは、その「思想」でした。「私たちは、採用活動の完全自動化を目指しているわけではありません。AIが示唆を出し、人間が意思決定する。この役割分担が現時点での理想だと考えています。Scout Baseは、候補者のピックアップとスカウト送付のプロセスが分離できる。間に人間のジャッジを挟める柔軟性が、私たちのやりたい形にフィットしました」「AIが作った文章を人間が確認せずに送る世界はまだ来ていない、あくまでAIは優秀なアシスタントであり、最終的な意思決定は人間が担うべきであると考えています」リスクがない料金体系とSlack完結の運用フローが決め手に最終的な決め手は、導入のハードルの低さでした。「とにかく、料金体系にリスクがなかった。候補者をピックアップしてもらった段階では費用は発生せず、私たちが『この人に送りたい』と判断して初めて課金対象になる。しかも、使わなければ費用はかからないデポジット型。これなら、もし期待と違っていても損失はない。上司も『リスクないし、良いんじゃない?』とあっさり承認してくれました(笑)」さらに、日々の業務で使い慣れたSlack上で、候補者の確認から送付指示までが完結する点も大きな魅力として感じていただいています。「普段の業務の流れを一切変えずに導入できる。わざわざ新しい管理画面を開く必要がないのは、現場にとって本当に楽なんです。正直、最高です」今まで見えていなかった層にアプローチできるようになった導入後、成果はすぐに現れました。月40-45通が限界だったスカウト送付数は初月に60通、その後コンスタントに増え続け、直近では78通と約1.5倍に増加しました。「単純に量が増えただけではありません。これまでは、どうしても転職意欲が明確な『顕在層』を中心にアプローチせざるを得ませんでした。でも、Scout Baseのおかげで、これまで見逃していたかもしれない『潜在層』にも目を向けられるようになりました」ピックアップ業務から解放されたことで、チームは返信率を高めるためのメッセージのパーソナライズや、候補者とのコミュニケーションといった、より「人間にしかできない業務」に時間を割くことが可能に。「AIでできたら良いけど難しいよねと諦めていたことが、めちゃくちゃ叶えられてます」と語る畑中様。まさに理想としていた「人間とAIの協業」が実現しました。Scout Base活用の鍵は「人間とAIの切り分け」これからScout Baseを使う企業へのアドバイスをお聞きしました。「Scout Baseを活用するにはAIの活用と同じように、AIと人間のやるべきことを明確に切り分けることが大事です。まず解決したい課題を明確にし、その上でAIがやるべきことと人間がやるべきことを切り分ける。当社で言えば、ピックアップの数を増やすことにAIを使いたい、という目的が明確でした。AIに業務を全部丸投げしたいなら、Scout Baseは合わないかもしれません。人間として提供すべき価値は何かを考えることが、スムーズな導入の秘訣だと思います」今回のインタビューを通して見えてきたのは、採用活動における一つの「勝ち筋」です。定型的な業務はAIに任せ、人間はより創造的な仕事に注力する。グラファー様のように、そのための最適なパートナーとしてScout Baseを「使い倒す」ことこそ、現代の採用活動を成功に導く近道と言えるのかもしれません。