Web業界で急成長を続けるナイル株式会社。同社では人事本部のメンバーが中途採用を担当していますが、複数の求人媒体を効率的に運用することが大きな課題でした。「正直、全部の媒体を毎日チェックするのは現実的じゃないんですよ」そう率直に語るのは、同社で人事本部HR戦略ユニットマネージャーの中澤様。多くの企業が抱える「スカウト業務の継続性」という課題に、Scout Baseがどのような解決策をもたらしたのか。導入の経緯から効果まで、詳しくお話を伺いました。「全媒体を見切れない」という現実「複数の求人媒体を使っていましたが、それぞれUIが違うし、候補者情報を確認するのに時間がかかっていました。一人の担当者が全ての媒体をチェックするのは現実的ではなく、優秀な候補者を見落としてしまうリスクを常に感じていました」さらに中澤様は、スカウト業務特有の課題を指摘します。「採用活動って面白くて、母集団形成がうまくいけば行くほど、母集団形成に費やす時間がなくなっていくんです。面接が増える、選考が増える、進捗の対応をしなきゃいけない。だから波があって、これが一定にならない。」「根本的な理由は、日々の業務に組み込まれていないからだと思います。ATSの書類選考は毎日見るわけですが、スカウトは見なくてもいいものなので、優先度が下がってやらないという話だと思います」他社サービスとの比較検討Scout Base導入前、中澤様は複数のAIスカウトサービスを検討していました。「色々なAIスカウトサービスを聞いているんですが、文面を生成してもらうことに重きを置いているサービスが多い。でも、そもそも全部見切れていない問題があるので、文面をカスタマイズされても困るんです。要は数とか手間が全然解決されてないんですよね。その根本の部分が解決されてない」多くのAIスカウトサービスが「文面の質」に注力する中、ナイル社が求めていたのは「運用フローの根本的な改善」でした。「スカウトって結局、送る送らないの判断は、リクルーターで判断したい、面接する人で判断したい。だから、とにかくいい人だけを抽出して渡してほしい」人事業務のAI化に対する考え方人事業務におけるAI活用について、中澤様はこのように語ります。「人事業務のAI化って、単なる自動化や人の代替じゃないと思うんです。むしろ、人間がより価値の高い業務に集中できる環境を作ることが本質だと考えています。スカウト業務で言えば、候補者の抽出や初期スクリーニングはAIに任せて、人間は候補者との対話や選考判断に時間を使う。そういう役割分担が理想的ですね」「AIに任せるべき部分と人間が判断すべき部分の見極めが重要だと思います。Scout Baseの場合、複数媒体からの候補者抽出や基本的なマッチングはAIが担当し、最終的な『この人にスカウトを送るか』という判断は人間が行う。この線引きが明確だからこそ、現場のメンバーも安心して使えるんだと思います」Scout Base導入の決め手「決め手は料金体系です。他のサービスは月額費用が多いんですよ。Scout Baseは、こちらが自分たちが見て送りたいと思った人に対してお金がかかるという仕組みで、しかも使わなかったらかからない。デメリットがあまりないですよね。持っとけばいいので」Slack連携による業務フロー「日々のオペレーションに組み込めるということと、Slackに連携されるというのが大きかった。要は、日々の業務にどれだけ潜り込ませるかが重要だと思います。やっぱり全媒体を携している媒体全てに対して毎日チェックができる、そういうフローを提供されてると思うのでそこがすごくやっぱいいですよね」メンバーからの圧倒的な支持「めちゃくちゃいいって言ってますね。今までスカウト系のサービスを2、3個入れたことがあるんですが、正直運用に乗せるイメージがなかった。でも、これはもうSlackだけ見てればいい。媒体に入りに行く必要がないし、もうその行為自体を捨てられて、Slackだけに集中できる」実際のメンバーの反応も印象的です。「ある媒体の件数をもうちょっと消費しないと期限までに余ってしまうという話があって、その媒体をみんな直接見に行くか、Scout Baseの件数を増やすかどっちにするかという話をしたら、みんなScout Baseのピック数を増やしてもらうようにコミュニケーションを取ろうという話だった。やっぱりみんな、より本質的な採用業務に時間を使いたいんですよね。候補者との面談や選考プロセスに集中できる方を選択したいということだと思います」「現場のメンバーからも『ないと困る』という声が上がっていて、もはや業務の一部として定着しています。みんな、追加で契約しますって言ったらめちゃくちゃ喜んでましたよ」【運用のコツ】「3〜5件」という絶妙な設定中澤様は、Scout Baseの運用において独自の工夫を行っています。「慣れるまではこれぐらいがいいと思っています。最初って精度が微妙な人とか来るじゃないですか。『精度微妙やん』となり始めて10通見るのって苦痛なんですよ。だから3件ぐらいでその中で1人2人『あ、結構いい人いるな』ってなったらいいと思うんですが、出だしはやっぱり少なければ少ないほどいい。結局スカウト媒体を毎日見ない理由も、ヒットする人がなかなか出てこないから『これってなんか毎回やる意味あるのかな』という優先度の話だと思います。優先度が下げられると見なくなる」【予想以上の効果】コスト削減から組織変革までナイル社では以前、スカウト業務を外注に依頼していました。しかし、コスト削減の必要性から、この体制を見直すことになります。「今まで外注で毎月10数万ぐらいは費用をかけていました。昨年に外注費を全カットしなきゃいけなくて、その中でScout Baseの話があって、費用もそんなに大したことないというところで、ちょっとやり始めた」Scout Baseの導入により、外注費を削減しながらも、むしろ以前より効率的なスカウト業務を実現。これは多くの企業が直面する「コスト削減と業務品質の両立」という課題に対する一つの解答と言えるでしょう。採用戦略の透明性向上Scout Base導入のもう一つの大きな効果は、採用活動の「説明責任」が向上したことです。「今は『このポジション決まらないけどどういう状況なの』というと『いや、スカウトも全部やってるしエージェントにも全部声かけてるけど今集まらないです』って言えるという状態になっています」これまでは「スカウトをやる時間がない」という理由で採用チャネルが限定されていましたが、現在は全チャネルを活用した上での状況報告ができるようになりました。これは採用担当者にとって、経営陣への報告や戦略立案において大きなアドバンテージとなっています。『運用の壁』に迷っているなら、まずは試してみることをオススメナイル社では今後、採用活動がさらに活発化する予定です。「採用枠も8枠追加予定ですし、今後も継続的に使っていきたいです。年間100万円払ってでも一人決まればペイしますし、期限がなければずっと使い続けたいサービスです」